2025年度北海道看護協会助産師職能集会

日 時:
2025年9月6日(土)12時30分~16時30分
場 所:
北海道看護協会 集合開催

今年度の助産師職能集会は、地域や施設で求められる助産師の役割を理解し取り組みに活かすことを目的に開催し、参加者は20名(助産師18名、看護師2名)でした。

【基調講演】

日本看護協会常任理事で助産師職能委員長でもある井本寛子氏より、「施設や地域で助産師として活躍し続ける~助産力も看護力も!」と題して講演をいただきました。
講演の中では、超高齢多死社会を迎える中で女性の生涯を支援する助産師が、妊娠や出産の安全を確保し次世代の健康を守るために人生の各期で役割発揮する必要があると述べられました。
また、国の施策として出産費用の見える化や「出産なび」の開設など、妊娠・出産・産後における支援策の検討内容について述べられました。子ども家庭庁よりプレコンセプションケア推進5か年計画が策定され、今後プレコンセプションケア普及に係る人材育成に向けた研修を開始予定とのことです。さらに国は、助産師が助産実践能力を維持・向上させ地域のニーズに応え専門性の発揮できる体制構築を進めており、オープンシステム・セミオープンシステムによる病院間連携、助産師出向、副業・兼業の促進に関するガイドラインについて説明されました。
井本理事は、周産期施設の集約化が進む北海道は「第2の日本の未来」と言える中で、助産師出向事業が全国に先駆けて浸透していることを称賛されました。

助産師が人生の各期で役割発揮することが必要と語る井本寛子氏

【グループワーク・意見交換会】

講演内容を受けて、助産師としてのやりがいや使命、地域での自施設における助産師の役割についてグループワークを行いました。分娩中止を機に自ら企画書を提出し更年期外来を設置したり、2週間健診や産後ケア事業、母乳外来などの拡充を行い、助産師としてできることを模索しながらやりがいを見出しているという実例を共有しました。

また、混合病棟化や他部署への異動があっても、女性の一生を支援する視点を持ち他科患者へのケアの中で役割を見出すことが大切ではないかという意見があったほか、中学生への性教育や地域の保健師との連携、周産期コーディネーターとしての活動が地域貢献に繋がっているという意見もありました。
活発な意見交換を通して「やっぱり助産師という職業が好き」とモチベーションが上がったとの声を頂きました。

井本理事の講評として、少子高齢化で分娩数減少が進む中で産科単科でのキャリア構築は困難であり、今置かれている状況を助産師として対峙しつつ、他部署に対応することも一つのキャリアチェンジの道と捉え役割発揮する重要性が述べられました。国の施策を後押しにして、助産師の自律性を強みに活躍し続けてほしいという井本理事の熱い言葉に刺激を受け、今後の活動への活力となる貴重な機会となりました。

熱心に意見を交わす参加者たち
左から、岩上助産師職能理事、井本寛子氏、髙橋会長
後列、助産師職能委員