看護職の確保・就業促進、一人ひとりの資質の向上を目指して
平素より協会活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。最初に、令和6年能登半島地震の犠牲になった方々に深い哀悼の意を表し、被災され困難な日々を送られている方々にお見舞い申し上げます。また新型コロナウイルス感染症は、本年4月から通常の医療提供体制に移行されましたが、感染力は変わらないので、他の感染症対応と併せて医療現場では対応に苦慮されているのではと思います。そのよう中でも医療や介護の最前線で懸命に災害・感染から生命を守り、暮らしを支えてきた看護職の皆さまに、心より感謝と敬意を表します。
2024年度北海道看護協会通常総会(2024年6月15日)において、「看護の質向上と役割拡大の推進」「全世代型地域包括ケアシステムの推進」「看護職の確保と定着の推進」「新興感染症や災害等への対応に係る看護職の確保」の4つの方針と、13の重点事業に取り組むことが承認されました。
少子超高齢化の進行に伴い、生産年齢人口の減少が加速し、看護を取り巻く状況が大きく変化を続ける中、先進医療への対応、在宅医療・ケアの推進、新興感染症等の発生及び自然災害の発生への備え等、看護ニーズの増大が見込まれています。
こうした中、昨年30年ぶりに「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」が改定されました。看護師等の養成、処遇の改善、研修等による資質の向上、就業の促進、新興感染症や災害への対応に係る看護師等の確保など、人生100年時代における生涯にわたる看護師等の就業促進が示されました。それぞれの職場で教育・研修環境、勤務環境の改善に向けて活用していただき、看護職の確保・就業促進に努めて頂きたいと思います。
看護職を取り巻く状況が大きく変化する時代に合って、個人の力で解決できない課題を、看護職が力を合わせて解決していくこと、看護職の役割発揮に対する社会からの期待に応えるために、会員の皆さまの声を大切にして協会事業を進めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願い致します。
公益社団法人 北海道看護協会
会長 髙橋 久美子