会長挨拶

社団法人北海道看護協会 会長 上田順子

看護の力が必要とされる時代において、更なる専門性の発揮を目指して

 平素より協会活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。また新型コロナウイルス感染症対応におきましては、長期間にわたり医療や介護の最前線で日常の看護と並行して、懸命に感染から命を守り、暮らしを支えてきた看護職の皆様に、心より感謝と敬意を表します。感染症法上の分類が5類に変わってもウイルスの特性そのものは変わりませんので、今までの経験から獲得した基本的な感染対策を継続しながら、人間通しのつながり、支え合い、コミュニケーションを取り戻し、様々な課題に取り組んで参ります。

 令和4年度は、感染症対策だけでなく、広域な北海道の特性に合わせて、Web等を効果的に活用し、中断することなく研修や事業を執行することができました。会員の皆様のご理解とご協力に深く感謝申し上げます。

 令和5年度北海道看護協会通常総会(令和5年6月17日)において、「看護の質向上と役割拡大の推進」「全世代型地域包括ケアシステムの推進」「看護職を続けられる職場環境づくりの推進」の3つの方針を継続し、12の重点事業に取り組む事が承認されました。

 生産年齢人口が急減する2040年を見据え、誰もがより長く元気に活躍できる社会を目指して、働き方改革や健康寿命の延伸等様々な政策が進められています。看護職に求められる役割や活躍の場はこれまで以上に拡大しています。そのような中で看護職には医療と生活の両面から療養中の患者さんやご家族だけでなく、地域で暮らす全ての人々への健康増進・疾病予防・療養支援を実践する役割が期待されています。
今まで以上に看護の力が必要とされる時代であり、あらゆる分野の方々と協力して将来看護職を目指す人材を増やすことに注力するとともに、地域の大切な人財である看護職の就業継続に取り組みます。

 また在宅医療支援のため、外来看護機能の充実と訪問看護等在宅領域で活躍する看護職の育成・確保など、あらゆる場で看護の専門性が発揮できることを目指して協会事業を推進して参ります。

 大きく変化する時代にあって、看護職が力を合わせて課題解決するとともに、看護の可能性を探究し、道民の健康と福祉の向上に貢献できるよう、会員の皆さまの声を大切にして協会事業を推進して参ります。ご協力どうぞよろしくお願い致します。

公益社団法人北海道看護協会
会長  髙橋 久美子